こんにちは、シグ(https://twitter.com/gamedoctor12sig)です。
夏の暑さも過ぎ、過ごしやすくなってきましたね。
そんな中今日はスカーレットネクサスを紹介していこうと思います。
本作品は、バンダイナムコエンターテイメントから出ている。
新感覚アクションRPGです。通常のアクションRPGの要素に「脳力」が加わった
システムになってます。
この作品は、『テイルズ オブ』シリーズの開発メンバーが多く本作に携わっており、非常に完成度の高い作りになってるといえるのではないでしょうか。
目次
このゲーム買うべきか否か!
まず結論から
RPG好きなら買ってみてもいい!
しかし、すべて楽しもうとすると時間がかかるので時間をかけたくない人は
別のゲーム探してみてください。
というのもアクションRPGという種類の中でなにか突出して面白いというわけではないからです。どの作品にもないオリジナリティー溢れる作品ではない。
現在様々な同種の有名な作品の中では埋もれてしまうかもしれませんが、プレイすることでより本作の良さがわかると思います。なのでアクション系のRPGが好きな方はやってみてほしいです。
しかし、後々書きますが、すべて楽しむには時間がかかるのでじっくりやるのが苦手な方は微妙に感じるという点で評価しました。
ストーリー
あらすじ
現在よりはるか昔、空から異形の生命体『怪異』が出現
人間を含む生物の脳を捕食し始める。
そんな『怪異』に対し人間は生まれながらに持つ『脳力』を基盤に
高度に発達した科学技術を発達させた世界ニューヒムカで怪異に対する対抗組織
『怪異討伐軍』通称 怪伐軍を組織した。この怪伐軍は『超脳力』をもつ集団であり怪異に唯一対抗できる人間である。
そんな世界で主人公は怪伐軍に新入隊員として入隊する。
終わりなき人類と怪異との戦いの最前線に向かうことになる。
なんだか、『進撃の巨人』みたいな感じですよね。
一本道のストーリー構成
本作は、基本的には1本道のストーリー構成になってます。
主人公の選択をプレイヤー自身が観測していくような形であり、基本的には選択に介入することはできません。
アクションRPGでありながらノベルゲー的要素もあるのかなと思います。
サブ要素や探索要素などはあまり充実しているように感じなかったです。言い換えると本筋のストーリーに集中できるという点でいいかもしれませんね。
時間軸などを転々としていくため、1件色々わかりにくい場面が出るように思いますが、そこまで理解できないということにはならないと思います。
2人の主人公による分岐ストーリー
本作は主人公2人体制の作品になっており
スタート時に『ユイト』と『カサネの視点どちらをプレイするかを決めることができます。
それぞれの主人公がそれぞれ自分の意志をもって
ストーリー進行していきます。
片方だけプレイしていてももう片方の情報は軽く共有されるので、ユイト編をプレイしていてカサネ編が全く分からないということは無いと思います。
システム
脳力を生かした自由度の高いアクション
今作のキモが「脳力」を生かした戦闘スタイルの変化だと思います。
それぞれの仲間と脳力を共有することで一時的にその仲間の脳力を使用することができます。
これが自由度あって面白いですね。
育成が進んでいくと最大4人まで同時発動することが出来ます(1部同時に使えないのもありますが)
さらに敵一体とっても攻略が様々あるのが面白いです。
例えば、近づくと弱点が消えてしまう敵に対して「瞬間移動するで遠くから近づく」「透明化してバレないように弱点を叩く」というように色んな倒し方があって自由度高いです。
例えば画像のように視えなくなる敵がいます。
しかし、『透視』の超脳力をもつツグミの脳力を使うと
このように敵が視認できるようになり倒すことができます。
脳力を利用して敵を倒していくのが今作の面白みですよね。
本作のバトルテンポは通常状態だとそこまで早く感じないです。
基本はボタン連打によってコンボを繋げていくんですが、コンボ速度は意外とゆっくりです。しかし、味方の脳力を借りる「SAS」による演出などのおかげで速度が早く爽快感があるように感じます。
基本的にはSASをメインに戦っていく形になるのでちゃんと脳力という要素がバトルの主になっているので、製作者側のこれで戦って欲しい!という
意図が伝わってきました。
絆システム
RPGによくある仲間との絆を育んでいくシステムは
今作にもあります。
キャラクターごとにアジト内などで発生するイベントです。
それぞれのキャラの葛藤や想いなど本編では語られない所が補填されてる形になります。
この絆レベルを上げることで、SASの接続能力があがり戦闘時の様々な場面でサポートしてくれるようになります。
実際にプレイしてみた感想
本作を実際にプレイして見た感想は
可もなく不可もなくな作品なのかと感じました。
前提としてちゃんと面白いです!!
だけど他のRPGタイトルと比べると劣るところがあるというまででは無いですが、足りないなと思う点があります。
しかし、ちゃんと面白いですよ。要素として物足りなく感じる部分はありますが、それでも世界観とか心理描写など丁寧でやりごたえはあります。
よかった点
プレイしていて飽きない視覚描写
アクションRPGということで、戦闘をすることが多い作品でありがちなのが戦闘の数を重ねるだけで飽きてきて作業感が出てしまうことがよくあります。
みなさんもそう感じることがよくあると思います。
私がプレイしてみて本作は、確かにずっとやっていると作業感ありますが、基本的には他のアクションRPGよりその作業感が少なかったように感じます。
理由としては、戦闘時の視覚描写が要因なのではないでしょうか。
まず、念力を用いて周囲のオブジェクトを飛ばした時や戦闘時のエフェクトなどは、戦闘のテンポを補うように派手というかエレクトリック感が強く、非常に面白い。
さらに仲間の「超脳力」を使う時のカットインとして仲間が出てきます。その後、キャラそれぞれの脳力に関するエフェクトが出ます。
炎や瞬間移動、雷や高速移動など「超脳力」の数だけエフェクトがあり、これが飽きが来にくい要因の一つです。
世界観とは裏腹に丁寧に作られたストーリー
私は本作に対して「赤い糸のような繋がり」というテーマを感じました。
世界観的に「救いようのない世界」である舞台で
それぞれのキャラは「何かとの繋がり」を大事にしています。それは「家族」「友人」「尊敬する人」と様々ですが、そんな救いようのない世界でも
その繋がりの糸が切れないように想いをもって動いています。
それがストーリーや絆ストーリーであらわれています。
「正義」ってなんだろうって考えさせられました。
そのように作中のテーマは一貫しており、キャラクターそれぞれの大事なものの対立や共感などは見ていて感じるものがあります。
そして、舞台や時間軸が頻繁に変わっていくことが飽きがこず最後まで進めることが出来ました。
「大筋」の部分は非常に出来がよく、謎に謎を重ねていきプレイしていく中で驚きの連続が訪れ、結末に進んでいく中で
「あー!これに繋がっていくのか」
となるような作りは非常に面白く感銘すら覚えました。
しかし、物語の肉付きの部分は少し物足りなく感じました。そこは次で紹介していきます。
悪かった点
会話シーンの量の少なさ
本作は、ムービーでの会話がメインではなく、1枚絵で会話が進んでいくシステムです。
「テイルズ オブ アライズ」で紹介した「スキット」的なものです。(スキットほどの作り込みは感じなかったですが)
個人的には本作の様な紙芝居的なものも好きですが、「動き」が大事なアクションRPGなら動きでの描写がもっと欲しかったなと思います。
1枚絵で言葉だけでの説明では少し描写量が足りなくなるように感じました。
なので怒涛な展開が巻き起こる本作において色々突きつめていくと
「こんな状況でそれできるんか」
と思ってしまうように感じました。
さらにサブクエなどによる物語の細かい部分の補填効果がないので大筋だけを理解して荒い部分を無視してしまうことになります。
主人公2人体制だからこその面白さと面倒さ
本作は、前述したようにユイトとカサネの2人体制であり最初の場面でどちらの物語を遊ぶかを選べます。
2人の主人公でクリアするからこそ「スカーレットネクサス」としての物語が完成すると思います。
そこは非常にいい出来である反面、面倒くさくもあります。それが時間とストーリーです。
まず時間がかかります。2週目なので当然ですが、一般プレイヤーは1周目で満足して2週目まで手が伸びない気がします。
私も1周目のユイト編は25時間程度でクリアしました。そのあと2週目のカサネ編は、攻略難易度も下がることもあり時間的には短かったです。
しかし、物語の本質は同じなので少し憂鬱になることも。
だけど、カサネ編だけでしか分からないこともあるのでその部分の満足度は高かったです。
細かなところの詰め
ここは、本当に少し思った程度になりますが
「なんかパッとしないなー」と思うところがあります。それが絆ストーリーです。
仲間との絆を深めるためにアジト内などで起こります。この絆ストーリー自体は量は少ないですがキャラの掘り下げなどがあって面白いです。
一つ思うことは「今そのキャラと会話できるのどうなん?」です。
ストーリー上ユイトとカサネが別れます。
その際それぞれに仲間がついて行くのですが、相手側についていき簡単に会えるはずないのに絆ストーリーが起こって会いに行けます。
まあそこまで他のメンバーは主人公に対し敵意はないとしてももっと別のタイミングでもよかったのかなと思ったりします。
私自身RPGにおける仲間一人ひとりに焦点を当ててその人物の背景を知れるシステムは非常にいいと思ってます。
推しキャラが生まれますしよりストーリー本編に深さが生まれます。
しかし、だからこそ本編とのかみ合わせが悪いとそれが薄くなってしまうような感じがしました。
最後に
いかがでしたでしょうか。
色々書きましたが、本作は総じて面白いです。
私は結構なんでも面白いと思えてしまう体質なので
ちゃんと紹介できてるか不安ですが
それでも本作は面白いです。書いたように微妙な点も多々ありますが、物語の壮大さ、や世界の残酷さとかをうまく表現できていて引き込まれる感覚を味わいました。
戦闘アクションはプレイして後悔ないレベルで楽しめると思います。
脳力をいかして戦うのは描写も相まって気持ちがいいです。
キャラクターもそれぞれの信念とか絆を貫き通していて、仲間内で嫌いになるようなクソキャラがいなかったのも作品として良かったかなと。
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